外出するきっかけが減ったら|人生後半に「出かける理由」を小さく作る方法

外出するきっかけが減ったら、きっかけは自分で作ってみる

年齢を重ねてくると、以前に比べて外出するきっかけが少なくなったと感じることがあります。

仕事がある頃は、仕事に行くために外へ出ます。買い物や用事もあります。誰かと会う約束があれば、それも外へ出る理由になります。

ところが、仕事の時間が減ったり、家庭の用事が少なくなったりすると、「今日は特に出かけるところがない」という日が増えてきます。

そんなとき、私は「外出するきっかけを誰かが作ってくれるのを待つ必要はない」と思っています。

ちょっとした買い物でいい。

コンビニまで行ってもいい。

本屋へ行くのもいい。

「少し歩いてみよう」と、散歩を口実にしてもいい。

大切なのは、立派な目的を作ることではありません。

「ちょっと外へ出てみよう」と思える小さな理由を、自分で見つけたり、作ったりすること。

私は、人生後半になるほど、こういう意識が大切になってくるのではないかと思っています。

若い頃は、外へ出る理由を自分で作らなくてもよかった

若い頃を振り返ってみると、外出するきっかけは自然にありました。

仕事に行く。

友人と会う。

買い物に行く。

用事を済ませる。

休日には、どこかへ遊びに行く。

「今日は外へ出る理由を作らなければ」などと考えることは、ほとんどありませんでした。

ところが人生後半になると、そうした「自然に外へ出る仕組み」が少しずつなくなっていきます。

だからといって、それを悪いことだと考える必要はありません。

むしろ、今度は自分で外へ出る理由を作る時期になった、と考えてみてもいいのではないでしょうか。

以前の記事でも、定年後に予定がない日が増えたときは、一日の時間を自分で組み立ててみることについて書きました。

定年後に「予定がない日」が増えたら|人生後半の一日を自分で組み立てる方法

今回のテーマは、その中でも特に「外へ出るきっかけ」に目を向けたものです。

大きな目的はいらない。コンビニでも本屋でもいい

「外出するきっかけ」と聞くと、何か特別な予定を作らなければならないように感じるかもしれません。

でも、そんな必要はありません。

コンビニに飲み物を買いに行く。

ちょっとした買い物をする。

本屋に行って、特に買うものがなくても棚を眺める。

散歩という口実を作って、いつもと違う道を歩いてみる。

近所の店に入ってみる。

それだけでも十分です。

外出の目的そのものよりも、「今日は少し外へ出てみよう」と思うことのほうが大切なのだと思います。

私は、本屋などへ行くと、思っていたものとは違う本が目に入ることがあります。

街を歩いていても、「こんな店ができたんだ」と気づくことがあります。

人と話してみれば、自分が知らなかったことを聞くこともあります。

家の中だけにいると、こうした偶然はなかなか起こりません。

だから私は、外へ出ることを「運動」とだけ考えないほうがいいと思っています。

外へ出ることは、自分の世界に新しい情報を入れることでもあるのです。

外へ出る理由を作るために、「好奇心」というアンテナを立てておく

では、どうすれば「ちょっと出かけてみよう」と思えるのでしょうか。

私は、好奇心が一つの鍵になると思っています。

「あそこに新しい店ができたらしい」

「あの本、ちょっと読んでみたい」

「最近のコンビニにはどんなものがあるんだろう」

「この道を歩いたら、どこにつながっているんだろう」

そんな小さな「気になる」があれば、それだけで外へ出る理由になります。

年齢を重ねると、経験が増えていきます。

それは人生後半の大きな財産です。

何が起きるかをある程度知っているからこそ、落ち着いて判断できることもあります。

若い頃には分からなかったことが、経験を重ねたから分かるようになったこともたくさんあります。

だから、これまでの経験を大切にすることは、とても重要だと思います。

経験は大切。でも、経験だけで今を判断しない

ただ、世の中はずっと同じではありません。

人の考え方も変わります。

暮らし方も変わります。

技術も変わります。

昔は当たり前だったことが、今では当たり前ではなくなっていることもあります。

ここで気をつけたいのが、経験そのものではなく、「自分の経験だけを正解にしてしまうこと」です。

「昔はこうだった」

「私たちの時代はこうだった」

自分が経験してきたことを基準にして、今の変化を見ようとしなくなる。

そうなると、せっかく積み重ねてきた経験が、今を理解するための知恵ではなく、変化を否定する材料になってしまうことがあります。

私は、これは年齢を重ねるうえで気をつけたいことの一つだと思っています。

「老害」という言葉がありますが、私は単純に年齢の問題ではないと思います。

年齢を重ねたことではなく、過去の経験だけを振りかざして、今の変化を見なくなってしまうこと。

そこに問題があるのではないでしょうか。

だからこそ、人生後半には「アップデート」が必要になる

私は、アップデートという言葉が好きです。

アップデートというと、「新しいものを覚えなければいけない」と感じるかもしれません。

でも、私は少し違う意味で考えています。

今までの自分を捨てて、新しい自分になる必要はない。

これまでの経験はそのまま持っていていい。

ただ、その経験に「今」を加えていく。

今はどうなっているのか。

今の若い人はどう考えるのか。

今の社会では何が変わっているのか。

新しい技術は、どんなことができるのか。

そうやって少しずつ情報を入れていく。

それが、私の考える「アップデート」です。

以前の記事でAIについて書いたときも、AIを使う技術だけではなく、自分で考え続けることの大切さについて触れました。

AIに相談するとき何を伝えればいい?|人生後半から始める「質問する」習慣

これも結局は、同じことなのだと思います。

分からないものを「自分には関係ない」と切り捨てるのではなく、少しだけ知ってみる。

分からなければ、分かる人に聞いてみる。

若い人に教えてもらったっていい。

そうやって、自分の中の情報を少しずつ更新していけばいいのです。

外へ出ることは、自分のアンテナを立て直すことでもある

そう考えると、外出するきっかけを作ることにも、別の意味が見えてきます。

コンビニへ行けば、商品の変化に気づくかもしれない。

本屋へ行けば、今どんな本が読まれているのかが分かるかもしれない。

街を歩けば、以前とは違う店や人の流れに気づくかもしれない。

誰かと話せば、自分とは違う考え方を知るかもしれない。

つまり、外へ出るというのは、単に家から外へ移動することではありません。

自分の中に、新しい情報を入れるためにアンテナを立てることでもある。

そのアンテナが動いていれば、「ちょっと見てみよう」「ちょっと行ってみよう」という気持ちも生まれてきます。

新しいものを探すだけでなく、今あるものをアップデートする

私は、人生後半だからといって、何でも新しいことを始める必要はないと思っています。

むしろ、今まで自分が持っているものを、もう一度見直してみる。

昔好きだった本を読み返す。

以前よく歩いた場所へ行ってみる。

昔の趣味をもう一度やってみる。

今の道具を少し便利なものに変えてみる。

昔から知っている人と、今の話をしてみる。

そういうことでもいい。

経験を捨てるのではなく、経験に新しい情報を重ねる。

過去を大切にしながら、今も見る。

私は、そのくらいの柔らかなアップデートで十分なのではないかと思っています。

明日の「出かける理由」を一つだけ作ってみる

外出するきっかけが減ったと感じたら、まずは明日の小さな理由を一つ考えてみる。

「コンビニまで行ってみよう」

「本屋をのぞいてみよう」

「少し遠い店まで買い物に行こう」

「散歩しながら、何か面白いものを探してみよう」

それくらいでいいのです。

そして外へ出たら、少しだけアンテナを立ててみる。

「何か新しいものはないかな」

「最近はこんなふうになっているんだ」

「これは知らなかったな」

そんな小さな発見が一つあれば、それで十分です。

人生後半は、経験を重ねてきたからこそ、分かることがたくさんあります。

でも同時に、世の中はこれからも変わっていきます。

だから私は、経験を大切にしながら、経験だけに閉じこもらない自分でいたいと思っています。

経験は、過去を大切にするためのもの。

アップデートは、今を生きるためのもの。

その両方があれば、人生後半もまだまだ面白くなる。

外出するきっかけが減ったなら、誰かがきっかけを作ってくれるのを待つのではなく、自分で小さな理由を作ってみる。

そして、少しだけ好奇心を持って外へ出てみる。

私は、それだけでも自分の世界は少しずつ動き始めると思っています。

関連記事

次はこちらもおすすめです

◀ 前の記事

定年後に「予定がない日」が増えたら|人生後半の一日を自分で組み立てる方法

記事を読む →
次の記事 ▶

定年後に人を誘う側になってみる|人生後半のつながりを自分から作る方法

記事を読む →

この記事を書いた人

70’spapa

43年間、整体の現場で多くの人生に寄り添う中で、 体だけではなく、心や暮らし、人とのつながりが人生を支えることを学んできました。

このサイトでは「健康」「学び」「出会い」「終活」を通して、 人生後半をもっと自由に楽しむヒントを発信しています。

▶ 運営者プロフィールを見る