「最近つまずく」が増えたら読む記事|転ばない体をつくる毎日の工夫

「最近、何もないところでつまずくことが増えた」

「以前なら普通に歩けていた場所なのに、足が引っかかる」

70代を過ぎると、こうした小さな変化を感じる人が少なくありません。

つまずきは、一度や二度なら「たまたまかな」と思ってしまいます。

でも、以前より明らかに増えてきたのであれば、単に年齢のせいと片づけず、毎日の体の使い方を見直すサインとして考えてみてもいいでしょう。

転ばない体をつくるために、特別な運動をたくさんする必要はありません。

まずは、歩くときの足の上げ方や姿勢、体の重心、そして日常生活の中でのちょっとした動きを見直すことから始められます。


「つまずく」は足だけの問題とは限りません

つまずくと、「足が上がっていないのかな」と考えがちです。

もちろん、歩くときに足を十分に持ち上げられないことは、つまずきにつながります。

しかし、実際にはそれだけではありません。

歩くという動作は、

  • 体を支える
  • 重心を移動させる
  • 足を前に出す
  • 体のバランスを保つ
  • 着地する

という動きを連続して行っています。

そのどこかが少しずつ変わってくると、以前は何でもなかった段差や床のちょっとした変化に足が対応できなくなることがあります。

だからこそ、「足を鍛えればいい」と単純に考えるのではなく、歩くための体全体の使い方を見ることが大切です。


70代からは「歩き方」を一度見直してみる

年齢を重ねると、知らないうちに歩き方が変わっていることがあります。

例えば、

  • 歩幅が以前より小さくなった
  • 足をあまり上げなくなった
  • 前かがみになって歩いている
  • 歩く速度が遅くなった
  • 方向を変えるときに不安を感じる
  • 階段を以前より慎重に上るようになった

こうした変化です。

一つひとつは、それほど大きな問題に感じないかもしれません。

ところが、いくつかが重なると、歩くときの余裕が少なくなっていきます。

「つまずかないように」と足だけを意識するより、姿勢や体重のかけ方まで含めて歩き方を見直すほうが、日常生活には取り入れやすいでしょう。


まずは「足を高く上げる」より、体を整える

つまずきが気になると、足を高く上げる練習をしたくなるかもしれません。

もちろん、足を動かすことは大切です。

ただ、歩くときに足だけを頑張って動かそうとすると、かえって体が不自然に力んでしまうことがあります。

歩く動作は、足だけで行っているものではありません。

頭、背中、骨盤、股関節、膝、足首などが連動して動くことで、自然に足が前へ出ます。

そのため、まず意識したいのは、

「足を上げなければ」ではなく、「歩きやすい体を先につくる」

という考え方です。

姿勢が崩れていたり、体の動きが小さくなっていたりすると、足を動かすことにも余計な力が必要になります。

【参考:姿勢改善はシニアの体を整える第一歩|毎日の動きを見直す方法】


毎日の中でできる「つまずき予防」の工夫

転ばない体をつくるために、毎日特別な時間をつくらなくても構いません。

普段の生活の中で、少しだけ体の使い方を意識してみましょう。

1.歩き始める前に姿勢を整える

家の中でも外でも、歩き始める前に一度立ち止まってみます。

背中を無理に伸ばすのではなく、体を前に倒しすぎず、足の裏で床を感じながら立ちます。

その状態から歩き始めるだけでも、自分の姿勢を意識するきっかけになります。

2.歩幅を極端に小さくしない

転ばないように慎重になるほど、歩幅が小さくなることがあります。

もちろん、無理に大股で歩く必要はありません。

ただ、自分が楽に歩ける範囲で、足を前へ出すことを意識してみましょう。

3.方向転換を急がない

つまずきやすい人は、まっすぐ歩いているときより、方向を変えるときに不安定になることがあります。

特に、立ち上がってすぐ方向を変える、急に振り向くといった動作には注意が必要です。

一度体を安定させてから、ゆっくり方向を変えるだけでも安心感が違います。

4.家の中の環境も見直す

体だけではなく、生活環境も大切です。

例えば、

  • 床に物を置かない
  • 電気コードを通路に這わせない
  • 小さな段差を確認する
  • 滑りやすいマットを見直す
  • 夜間に歩く場所を明るくする

といった工夫です。

「転ばない体」を考えると、つい運動ばかりに目が向きます。

しかし、転びにくい体と転びにくい環境の両方を整えることが大切です。


「最近つまずく」を放置しない

一度つまずいたからといって、すぐに大きな問題があるとは限りません。

ただ、

「以前より明らかにつまずく」

「何度も足が引っかかる」

「歩くこと自体に不安を感じるようになった」

という変化があるなら、一度自分の体の状態を振り返ってみてください。

特に、急につまずきが増えた場合や、片側の手足の動かしにくさ、しびれ、強いめまいなど、ほかの症状を伴う場合は、自己判断で運動を続けるのではなく、医療機関に相談することも大切です。


転ばないために、まず「歩ける体」を整える

70代からの体は、若いころと同じようには動かないかもしれません。

だからといって、

「年だから仕方ない」

とすべてを諦める必要もありません。

大切なのは、以前と同じように頑張ることではなく、今の自分の体に合わせて、動き方を整えていくことです。

つまずきが増えたなら、足だけを見るのではなく、

姿勢はどうか。

歩幅はどうか。

体重をどのように移動させているか。

方向転換は安定しているか。

家の中に危険な場所はないか。

そんなところから、一つずつ見直してみましょう。

毎日の小さな動きを整えることが、これからも自分の足で歩き続けるための土台になります。

転ばないことだけを目標にするのではなく、これからも安心して歩ける体をつくる。

そのための第一歩は、今日の歩き方を少し意識してみることかもしれません。

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この記事を書いた人

70’spapa

43年間、整体の現場で多くの人生に寄り添う中で、 体だけではなく、心や暮らし、人とのつながりが人生を支えることを学んできました。

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