翌々日にやってくる筋肉痛は、70歳の体からの知らせ
翌日は平気でも、その次の日に重さが出る
健康のために運動を始めたはずなのに、思ったより疲れが抜けない。運動した翌日は「少し疲れたかな」くらいで済んでも、翌々日になってから太ももやふくらはぎが重くなることがあります。
70歳になった今、若い頃と同じ感覚で体を動かすと、疲れ方がまるで違うことを実感します。以前なら一晩眠れば何ともなかった運動量でも、今は翌日だけでなく、その次の日まで体に残ることがあります。
特に厄介なのは、筋肉痛がすぐに来ないことです。運動した翌日は「案外大丈夫だった」と思っていたのに、翌々日の朝になってから足腰が重い。「あれ、痛いのは今日なのか」と苦笑いしたくなることもあります。
年齢を重ねた体には、時間差で疲れが出る
若い頃は、疲れたら休めばすぐに戻る感覚がありました。多少無理をしても、翌日にはまた普通に動けたものです。ところが70歳になると、体は正直です。疲れはその場ですぐ出るとは限らず、少し遅れて顔を出します。
これは、運動が体に悪いということではありません。ただ、回復にかかる時間が若い頃とは違ってきたということです。筋肉も関節も、睡眠の質も、体力の戻り方も変わっています。その変化を無視して昔と同じように頑張ると、健康のための運動がかえって負担になってしまいます。
だからこそ、70歳からの運動では「どれだけ動いたか」だけでなく、「そのあと何日で回復したか」を見ることが大切です。翌日だけでなく、翌々日の体調まで含めて考える。それが、疲れを残さない運動の第一歩です。
70歳からの運動は、頑張りきらないほうが続く
「もう少しできる」でやめる勇気
運動を始めると、つい頑張りすぎてしまいます。せっかく始めたのだから、しっかり歩こう。筋トレも回数を増やそう。汗をかくくらいやらないと意味がない。そんな気持ちになることがあります。
けれど、70歳からの体づくりでは、毎回へとへとになるまで行う必要はありません。むしろ「もう少しできそうだな」と思うところで終えるくらいが、ちょうどいいのです。
その場では物足りなく感じても、翌日、翌々日の体は楽です。疲れが残りにくければ、また次も動こうという気持ちになります。運動は一度だけ頑張るものではなく、暮らしの中で長く続けていくものです。
筋肉痛があるほど効果がある、とは限らない
運動をすると、筋肉痛があるほうが効いているように感じることがあります。しかし、70歳からは筋肉痛を成果の目安にしすぎないほうが安心です。
強い筋肉痛が出るほど頑張ると、数日間動くのがおっくうになります。階段がつらい、外出したくない、家事まで面倒になる。そうなると、運動が健康づくりではなく、生活の負担になってしまいます。
筋肉痛がなくても、体に良い刺激は入っています。軽い散歩、ゆっくりした体操、椅子を使ったスクワット、肩や背中を動かすだけでも、続ければ体は少しずつ応えてくれます。大切なのは、痛みを残すことではなく、動ける日を増やすことです。
疲れを残さないために、運動量を小分けにする
一度に頑張るより、短く分ける
週に一度だけ長く歩いて、そのあと何日も疲れてしまうより、短い運動をこまめに行うほうが、70歳の体には合っています。
たとえば、朝に5分だけ体操をする。買い物のついでに少し遠回りをする。テレビを見ながら足首を回す。椅子からゆっくり立ち上がる動作を数回行う。こうした小さな動きでも、積み重ねれば立派な運動です。
運動というと、特別な時間を作らなければならないと思いがちですが、日常の中に少し動きを足すだけでも十分です。無理なくできる形にしておくと、疲れをため込まずに続けやすくなります。
翌々日まで考えて予定を組む
70歳からは、運動した翌日だけでなく、翌々日の予定も考えておくと安心です。運動した次の日に大事な用事がなくても、その次の日に外出や通院、家族との予定があるなら、少し控えめにしておくほうがよい場合があります。
「今日は調子がいいから、もう少し歩こう」と思う日ほど注意が必要です。その日の体は元気でも、疲れがあとから出ることがあります。特に久しぶりの運動や、坂道、階段、長時間の外出は、あとになって足腰に響きやすいものです。
運動した日だけで判断せず、二日後の自分を思いやる。これも、70歳からの大切な体調管理です。
休む日はサボりではなく、回復するための日
疲れが残る日は、体を立て直す時間にする
運動を続けようとすると、休むことに罪悪感を持つことがあります。「休んだら元に戻ってしまうのではないか」「せっかく始めたのに怠けているのではないか」と思ってしまうのです。
けれど、70歳からの運動では、休むことも大事な健康づくりです。動いた体は、休んでいる間に整います。筋肉も関節も、眠りや食事によって回復していきます。
疲れが残っている日は、無理に同じ運動を繰り返さなくてかまいません。散歩を短くする、ストレッチだけにする、家事を軽めにする、早めに横になる。そうした調整は、怠けではなく、長く続けるための知恵です。
軽く動かしたほうが楽になる日もある
疲れている日は完全に休むことも必要ですが、軽いだるさやこわばり程度なら、少し体を動かしたほうが楽になることもあります。
肩を回す、背中を伸ばす、ふくらはぎをゆっくり伸ばす、家の周りを短く歩く。これくらいの軽い動きは、運動というより体をほぐす時間です。
ただし、痛みが強い、膝や腰に鋭い違和感がある、胸が苦しい、息切れがいつもと違うといった場合は無理をしてはいけません。いつもと違う不調があるときは、自己判断せず専門家に相談することも大切です。
回復力を支えるのは、眠りと食事
よく眠ることも運動の一部
疲れを残さないために欠かせないのが睡眠です。どれだけ良い運動をしても、眠りが浅いと体は回復しにくくなります。
70歳になると、夜中に目が覚めたり、朝早く起きてしまったりすることがあります。だからこそ、眠る前の過ごし方を少し整えたいものです。
寝る直前までスマートフォンやテレビを見続けない。夕方以降のコーヒーや濃いお茶を控える。ぬるめのお風呂で体を温める。部屋の明かりを少し落として、眠る準備をする。こうした小さな工夫が、翌日の体の軽さにつながることがあります。
食事を減らしすぎると、疲れは抜けにくい
健康のために運動を始めると、食事も控えめにしようと考えがちです。もちろん食べ過ぎには注意が必要ですが、運動をしているのに食事を減らしすぎると、体を回復させる材料が足りなくなります。
特に意識したいのは、たんぱく質と水分です。魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などを毎日の食事に取り入れる。汗をかいていなくても、こまめに水分をとる。ごはんやパンなどの炭水化物も、活動するための大切なエネルギーです。
70歳からの食事は、ただ減らすだけではなく、動いた体に必要なものを満たすことが大切です。しっかり食べて、しっかり休む。その土台があってこそ、運動の効果も出やすくなります。
自分の体調を記録すると、無理を防げる
運動した日だけでなく、二日後まで見る
疲れを残さない運動を見つけるには、自分の体の反応を知ることが役立ちます。歩いた時間、体操の内容、睡眠時間、翌日と翌々日の疲れ具合を、ひと言だけでも記録しておくと、自分に合った加減が見えてきます。
「20分歩くと気持ちよい」「30分歩くと翌々日に足が重い」「寝不足の日に運動すると疲れが残る」など、体にはその人なりの傾向があります。
世の中には健康情報がたくさんありますが、最後に頼りになるのは自分の体の声です。記録は、できなかった日を責めるためではありません。無理を防ぎ、続けるための道しるべです。
調子のよい運動量を見つける
運動は、多ければ多いほどよいわけではありません。大切なのは、自分にとってちょうどよい量を見つけることです。
翌朝すっきり起きられる。翌々日にも足腰が重くならない。気分よくまた動こうと思える。そのくらいの運動量が、今の自分に合った量なのだと思います。
体力をつけたい気持ちはあっても、焦る必要はありません。70歳からの体づくりは、急いで結果を出すより、ゆっくり続けるほうがうまくいきます。
70歳からは、疲れを残さないことが自由を増やす
運動の目的は、これからの暮らしを楽しむこと
70歳からの運動は、若い頃の体に戻るためだけのものではありません。これからの日々を、自分らしく楽しむためのものです。
行きたい場所へ行く。友人と会う。買い物や旅行を楽しむ。家のことを自分で続ける。趣味の時間を持つ。そうした何気ない毎日を支えてくれるのが、疲れをため込まない体です。
そのためには、体を追い込むより、疲れを残さない工夫が大切です。動く日、休む日、軽くほぐす日を上手に組み合わせる。翌々日の体調まで考えて、無理をしすぎない。そうした積み重ねが、結果的に長く動ける体を作ってくれます。
明日の自分に疲れを残しすぎない
運動したあとに少し達成感があるのは気持ちのよいものです。ただ、その達成感のために翌々日まで疲れを引きずってしまうなら、少しやり方を見直してもよいのかもしれません。
70歳からの運動は、頑張りを競うものではありません。明日の自分、そして翌々日の自分が気持ちよく過ごせるように、今日の運動を調整することです。
筋肉痛は翌々日にやってくる。そう感じる年齢になったからこそ、体との付き合い方も変えていきたいものです。鍛えることだけを目標にせず、回復できる体を整える。疲れを残さない運動を選ぶ。そのくらいのやさしい加減が、70歳からの毎日にはちょうどいいのだと思います。
70’spapa
整体の現場で43年。
体だけでなく、心や暮らし、人とのつながりが健康を支えることを見続けてきました。
このサイトでは「健康」「学び」「出会い」「終活」を通して、人生後半をもっと自由に楽しむヒントを発信しています。